ライトノベルを積極的に読むわけではないが、「弱キャラ友崎くん」というシリーズが面白いらしいことは以前から知っていた。
というのも毎年「このライトノベルがすごい!」を買って情報収集していたから(今までにシリーズ通して読み切ったライトノベルは「狼と香辛料」と「俺ガイル」くらいなのに変な話だ)。
この作品に抱いていた印象は、1位になることはないが毎年上位にランクインしていて、アニメ化されていないためラノベを読まないオタクには知られてない作品、というもの。だがこんな人気作品をメディアがほっとくわけもなく、まさに今アニメが放送されている。
最近はサブヒロインを推すのが主流なんですか
「このラノ」にはキャラのランキングも載っていて、上位には「七海みなみ」なるキャラがランクインしていた。
まあこういうランキングの上位に来るのは当然メインヒロインなので、1巻表紙の茶髪のヒロインがこの「七海みなみ」なるヒロインだと思っていたのだが、違うらしい。「七海みなみ」は2巻の表紙を飾っている、いわゆるサブヒロインだった。この作品を読み始めてから初めて知った。
このキャラの人気が出る理由は、作品を読み進めるとすぐ分かった。なんというか…メインヒロインの性格がどうしても悪く写ってしまう。そしてサブヒロインの「七海みなみ」が単純に良い子すぎる。なおかつ主人公への好感度も高い。そりゃあ人気の逆転現象が起こるわなあ…。
まあ作中ではメインヒロインの性格とか主義に理由がありそうなので、シリーズの後半でその辺を回収してメインヒロインの株を上げ、結局メインヒロインエンドにするとは思うのだが(そういう描写が随所にあるし)。
毎年「このラノ」で上位になる「ようこそ実力至上主義の教室へ」も、メインヒロインではなくサブヒロインの方に人気があるというのは知っている。作品自体は読んだことがないが、「このラノ」を買っているからそういう情報は入ってくる。
自分は学生時代に「狼と香辛料」を読んで育ってきた人間なので、こういうサブヒロインが強すぎる環境には慣れない。最近はこういうのが主流なんですかね(この発言、極めておっさんっぽいな)。
結局主人公とヒロインはどうなるかという話
話題性という意味ではその方が賢いのかもしれないとも思うが、人気のサブヒロインが報われないままというのは叩かれる要因にもなりそうである。
弱キャラ友崎くんの場合、「七海みなみ」が2番目であることにコンプレックス持っていることも大きいかもしれない。そういう葛藤を抱えているキャラをストーリーでも2番目にするのか、と。
NARUTOなんかだとメインヒロインが途中で退場して、サブヒロインが急浮上してきたわけだが、そういうプロットの転換はこの先あるんだろうか。
個人的には、「弱キャラ友崎くん」という作品については、作中の描写的にそれは無いと思っている。いつか物語が完結したとき、はたしてどうなっているだろうか。