数学

オイラー曰く「1+2+3+…=-1/12」らしい

2021年1月10日

数学には不思議な公式が色々ある。例えば有名なのが以下のオイラーの等式だ。

$$e^{πi}+1=0$$

数学の基本的な数である\(e,π,i,1,0\)が一堂に会すると、このような美しい式を作る。数学とは不思議なものだ。

オイラーはこの様な公式をいくつも生み出している。その中の1つに以下のような式がある。

$$1+2+3+…=-\frac{1}{12}$$

\(1,2\)と無限に足していくと、\(-\frac{1}{12}\)になるらしい。はっきり言って意味不明だ。

今回はこの意味不明な式を証明していこうと思う(ただし厳密な証明でないので注意)。

 

\(1+2+3+…=-\frac{1}{12}\)の証明

まず以下のような数式の展開について考える。

$$(1-x)(1+x)=1-x^2$$

$$(1-x)(1+x+x^2)=1-x^3$$

手計算してみると分かるが、計算途中で項同士がキャンセルされるため、\(1\)と\(x\)の最高次数の項しか残らない。

同様にして以下の式を導くことができる。

$$(1-x)(1+x+x^2+…+x^n)=1-x^{n+1}$$

仮に\(-1<x<1\)とすると、\(n→∞\)で\(x^{n+1}→0\)となるため、以下のように書ける。

$$(1-x)(1+x+x^2+…)=1$$

$$1+x+x^2+…=\frac{1}{1-x}$$

この式の両辺を微分すると以下のようになる。

$$1+2x+3x^2+…=\frac{1}{(1-x)^2}$$

ここで\(x=-1\)とおく(先程仮定した\(-1<x<1\)に反するが、厳密な証明でないと前置きしているので許してほしい)。

$$1-2+3-4+5-…=\frac{1}{4}$$

左辺のマイナスの項が邪魔なので、以下のように変形する。

$$1-2+3-4+5-…+2+4…-2-4…=\frac{1}{4}$$

$$1+2+3+4+5-…-2-2-4-4-…=\frac{1}{4}$$

$$1+2+3+4+5-…-4×(1+2+3+…)=\frac{1}{4}$$

$$-3×(1+2+3+…)=\frac{1}{4}$$

よって

$$1+2+3+…=-\frac{1}{12}$$

(証明終了)

 

 

補足

というわけで\(1+2+3+…=-\frac{1}{12}\)が証明できた。

しかし、途中でも触れた通り、\(-1<x<1\)と仮定しておきながら\(x=-1\)とおいている。

あくまで初等的な証明なので、その辺は多めに見て頂きたい…(やる気があったら厳密な証明について続きの記事を書くかも)。

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